光  ◆HoYWWMFJdI


―――トキワの森を抜けるため、東に向かって進む3人の少年少女と数匹の魔物の集団。

一行を、重い空気が包んでいる。

そろそろ風景が白み始めても良い時間帯であるのに、
辺りは瘴気漂う黒い霧で覆われている。

少年は意識を失った少女を背負い。
幼女は懸命に走り。
疲労困憊の小鳥を黄色いねずみが励まし。

その中で黄色のぬいぐるみは、必死に非常食を口に詰め込んでいた。

「えっと……ケロちゃん。走りながら食べるのは、お行儀が悪いよ……?」
「飛ひあがらだふぁふぁ……んぐ。ふぅ……走りながらとは違うんよ」

買い食い大好きになる将来の彼女では考えられないことを口にしながら、
歳納京子はケルベロスを注意する。

「それにな、好きでこんなに食べてるんと違うんよ?」
「ふーん?」
「あ、その目、信じてないな?これはな、元の姿に戻るために、魔力を蓄えとるんよ」

友人を置き去りにしたことで、落ち込んでいるであろう京子を少しでも励まそうと、
腰に手を当て、オーバーなアクションをする。

『―――確かに、Mr.ケルベロスの魔力は少しずつ回復していっているようです』

気を失っている少女の首にかけられている赤い宝石、レイジングハートが肯定する。

彼女はヴィヴィオごとサトシの背に揺られながら、
過去に彼女のマスターがユーノという人間から受けた治癒魔法と、彼自身からの教え、
また同僚のデバイスの知識を元に、ヴィヴィオへの回復魔法の組み立てを行っている。

「ふーん、そうなんだ。それじゃ……」
ごそごそと背中のランドセルを漁り。

「はい。私のも食べていいよ」
基本支給品から、口がぱさぱさすることでお馴染みの栄養食を取りだして渡す。

「お~!京子はええ子やな~」
「あ……えへへ~」
ぬいぐるみになでなでされて、途惑いつつも喜ぶ京子。


ケルベロス達がやりとりしている間、
サトシは何かを真剣に考えながら、ヴィヴィオを背負って無言で走っている。

「ヤ……ヤコッ!」
「ピカピカ、ピッピカチュー」

霧が濃くなってくると、ヤヤコマがかまいたちで霧を吹き飛ばしている。
レイジングハートの提言で、一行は毎回霧を飛ばしたタイミングにスマートフォンで現在位置を確認し、
森の出口である図書館塔を目指して、東に向かって進んでいるのだ。

「ご、ごほ、み、みず……」
「もー仕方ないなあ」

口いっぱいに頬張ったためか、喉が詰まってしまう仕草をするケルベロス。
そして京子はまたごそごそと漁り、瓶に入った水を取りだして渡す。

「ごく……ごく……ぷはぁ~!生き返る~!
 おおきにな、京子。
 お、おお……?」
『Mr.ケルベロス。魔力量が急に増えたようですが……』
「…?どうかしたの?」

首をかしげて空飛ぶぬいぐるみを見る。
水を飲み終わった後、力を確かめるかのように、手をにぎにぎさせているケルベロス。

―――彼が飲んだものは、歳納京子に支給された『魔法の聖水』。
魔力を少し回復させることができる一品だ。

「ああ、この水を飲んだら、力が少し戻ってきたようなんや。京子のお手柄やな」
「ホント?よかった」
少しだけ笑顔になる京子。

「よっしゃ!ほな、いくで~~!!ケロちゃーん!変・身!!」
「自分でケロちゃんって言ってる……」

小さなぬいぐるみだったケルベロスが輝き始め、
大きなライオンのような姿へと変化していく。

「わー!ケロちゃんすごい!」
「……!?ケルベロス、その姿は……進化なのか?」

単純に喜ぶ京子と、それまで黙って進んでいたサトシが目を瞠って驚く。

「進化?ちゃうちゃう。こっちが元々の姿なんや。
 どや?かっこええやろ」
「うーん……前の方が可愛いかも」
「が、がーん」
「そっか…………よし」


ケルベロスを京子の会話を聴きながら、ケルベロスの力強くなった声を確認し。
自分でひとり頷くと、サトシは皆を呼びとめる。

「……みんな聞いてくれ」
「どうしたの?サトシ君」
「なんや?急がんと追いつかれてしまうで?」
『―――』

首を傾げる京子とケルベロス。
レイジングハートは意図を察したのか、沈黙している。

「このままじゃ、近いうちに必ず奴に追いつかれちまう。
 仮にこのまま森を出られたとしても、ヴィヴィオを治療する時間は稼げない」
「そんなこと言うて」
「だから。俺達が時間を稼ぐ」

ケルベロスの言葉を遮って、サトシが言い切り。
「出て来い!ケロマツ!!」
モンスターボールからケロマツを呼びだす。

「ケロケロ!」
白いふわふわを首に巻いた、糸目のカエルが召喚される。
「わっ…カエルさん、可愛い」
「ケ、ケロ?」
女の子に褒められて、照れるケロマツ。

「坊主、無茶や。
 なんや上手く相手を思い出せへんけど、この魔力の霧、
 そしてヴィヴィオへの遠隔攻撃。並の相手やない。
 ワイも元の姿に戻れたし、戦力の分散はいかんで」
「……分かってる。
 でも、このまま戦闘になったら、ヴィヴィオはまず助からない。
 京子だって守りながら戦うことになるんだ。
 俺達だけが残って戦えば、勝機はあるかもしれないし、
 少なくともヴィヴィオと京子は助けることができる」
「坊主……」

じっとサトシを見つめるケルベロス。


「ヴィヴィオと京子を乗せて、先に行ってくれ、ケルベロス。
 ……ヤヤコマ。疲れてるだろうけど、皆を導いてやってくれ」
「ヤ、ヤコッ!?」

自分もサトシについて行くものだと思っていたヤヤコマは、驚いたようにサトシを見る。

「ヤヤコマ。みんなを頼む」
しゃがんで、ヤヤコマに目線を合わせて、真摯に頼むサトシ。

「……ヤコッ!!」
意を決したように、しっかりと頷くヤヤコマ。

「サトシ君……」
「必ずやっつけて、戻ってくるからな、京子」
「うん……」
寂しそうに頷く。

「大丈夫だって。京子も、ヴィヴィオを助けてやってくれな」
「う、うん!わかった!」
「えらいぞ!」
よしよしと京子を撫でてやる。

「ケロ……」
「ヤーココ……」
「ピカ、ピカピカ!」

好敵手であり、親友でもあるケロマツとヤヤコマが別れを惜しみ、
ピカチュウがきっとまた会えると二匹を励ます。

『―――御武運を、Mr.サトシ』
「ああ。レイジングハート、みんなを頼む」
『了解』
「坊主、無理だと思ったらすぐに逃げるんやで。
 相手は命そのものを取りにくる相手や。撤退はなんら恥ずかしいことやないで」
「ああ、分かった」

ケルベロスにヴィヴィオを乗せ、支えるため京子もケルベロスに乗り。
空を飛んで逃げるのはヴィヴィオが意識を取り戻さなければ無理そうだと、
ヤヤコマが先導して低空を進み、ケルベロスが二人の少女を乗せて地を駆ける。

「さあピカチュウ!ケロマツ!正念場だぞ!」
「ピカ、ピカピカ!!」
「ケロケロッ!!」

サトシとピカチュウ、ケロマツは敵を迎え撃つための準備をはじめる。

■■■


「……よし、手ごたえあり」

解体聖母(マリア・ザ・リッパー)を一行の少女に当てたことを確信する。
これで逃げるスピードはかなり落ちるだろう。

鬼ごっこを始める前に。
獲物が反撃に転じるとも限らない。油断したわけではないが、
あの白のセイバーのように急に力を出すタイプもいるかもしれない。

ランドセルから東洋の少年が持っていた支給品を2種類取りだす。

一つは緑色のローブ風の服。
『みかわしの服』という名前の通り、敵の攻撃をかわしやすくなるらしい。
魔術礼装ということだろうか。

「……でも、動きにくそう」

解体聖母でざくざくと斬り、上着として羽織る程度に軽量化する。
黒のボンテージの上に、緑の羽織り衣を着て。

「……うん。これなら恥ずかしくないし、かっこいいかも」
自分でひらひらと回ってみる。

もう一種類は、黒くて頑丈な細長いかぎ爪。
『呉キリカのかぎ爪』という。6本も入っていた。
こちらも魔術で作られた礼装のようだ。

「ん……」
魔力を流すと、6本のかぎ爪が縦に連結する。

「ふーん。これも使えそう」
ランドセルの端から縦笛を入れるかのようにかぎ爪を入れ、
背中から取り出しやすいようにする。

決闘盤といい、回避礼装といい、このかぎ爪といい。
どれも魔術効果のあるもの。
あの東洋の少年の支給品は大当たりだと言っていい。

「まあ……使う前に死んだら意味ないけど」

そう呟くと、獲物を追ってアサシンは走り始める。

■■■


「よし、塔が見えた!もう少しやで、ヤヤコマの旦那!」
「ヤ………ヤコッ!!」
ヤヤコマが疲労困憊になりながらも、かまいたちで霧を吹き飛ばし。

「あと少しだよ、ヴィヴィオちゃん、頑張って!」
ケルベロスの背に乗ってヴィヴィオごとしっかり掴まって支える京子が励まし。

「よし、着いたで~~~!!」


―――図書館塔。

トキワの森と山岳地帯との境界にある、天高くそびえ立つ巨大な塔。
一階は広い空間の図書館となっており、中央は吹き抜けで、その周囲を螺旋階段が延々と続く。
最上階はガラスで覆われた植物園になっており、
天井には出会い、別れ、戦い、再会の4枚のフレスコ画が描かれている。


ケルベロス達は奥のエレベーターを使って最上階まで登り、
植物園の奥の一角にヴィヴィオを横たえる。

『―――ユーノ……私の友人からの情報を元に、回復魔法を組み立てました。
 Ms.トシノウ、協力して頂けますか?』
「へ……私?」
『ええ。起動の呪文を、私に従って唱えてください。
 魔力はヴィヴィオ自身から流れるように組んでいます。起動さえ行って頂ければ、大丈夫です』
「なんだか分からないけど……うん。サトシくんと、約束したもの」
『ありがとう、Ms.トシノウ。
 ―――ヴィヴィオの応急処置が終わるまで、私は魔法モードに専念します。
 Mr.ケルベロス、Mr.ヤヤコマ。コンタクトが取れなくなりますが、後はよろしくお願いします』
「ああ、まかしとき!」
「ヤーココ!」

横たわるヴィヴィオの傍らに京子がつき、
レイジングハートの唱える言葉通りに京子が唱えると、
ヴィヴィオとレイジングハートが薄い光に包まれ始める。

「ほなヤヤコマの旦那、ここを頼むな。
 ワイは階段の出口を見張っとく。何かあったら大声で叫ぶんやで」
「ヤコッ!」

ケルベロスが最上階の階段出口に、ヤヤコマがヴィヴィオ達を守るように近くで警戒を始める。

■■■


一迅の白き風が、森を駆ける―――

魔力漂う霧の中を、白き騎士乙女となったイリヤは、
あかりと、黒のアサシン……推定ジャック・ザ・リッパーを探している。

『イリヤさん!あそこ!』
「分かってる!」

森の中、一人の少女が倒れ伏している光景が目に映る。

大量の血が少女のまわりに溜まっていて。
胸と腹に十数か所もの刺し傷が付いている。

あずき色の髪、白とえんじ色の制服―――白は赤に浸食されているが。

『イリヤさん……』
「うん……ヴィクトリカさんに聞いた外見と、一致してる。
 間に合わなかった……」
『どうします、一度戻りますか?』

タツヤくん、ヴィクトリカさん、そしてこのあかりという子。
美遊やクロのように力ある者を省いたとしても、戦闘力を持たない人が多くこの地にはいるのだ。
無差別に殺人を行う英霊に対抗できるような人間など、かなり少ないのかもしれない。

「追う」
『はぁ……。ま、そうですよね』
「ごめんね、ちゃんと弔ってあげられないけど……」

イリヤは屈んであかりの目を閉じさせ、祈る。

『で、どうします?エクスカリバーで森ごと薙ぎ払って追いつく手もありますけど』
「ないわよ!他に人がいたらどうすんの!
 これまで通り、風王結界(インビジブル・エア)を正面に展開させて走る!」
『はいはい、じゃあ急ぎましょう』

少女は再び白き風となって、黒き暗殺者を追う。
一度だけ、赤き少女を振り返って―――

■■■


黒き暗殺者は、途上に蛙の魔物が立ち塞がっているのを確認する。

『霧夜の殺人』のスキルによって、何の感慨もなく近づき、そのまま蛙にナイフを突き立てる。
―――が、蛙は影のように消え失せる。

「……なっ!?いつそこまで来たんだ!?
 まあでもいいや、かげぶんしん待ち伏せ作戦成功!
 行け、ケロマツ!みずのはどう!!」
「ケロッ!」
「…………」

後方に離れていた少年の方が驚きながら、暗殺者と対峙を始める。

ケロマツが跳躍し、右手から螺旋を描く水の弾をアサシンに投げ放つ。
アサシンはまるでそよ風のように、ひらりとその弾をかわす。

「……ほんとだ。この服、避けやすい」
みかわしの羽織りをちょっとつまんで、少し嬉しそうにする。
黒のアサシンは改めて敵を見定める。

男。
子供。
意志の強そうな真っ直ぐな瞳。
仲間を逃がすために犠牲になる精神。
あと魔物が二匹。

「……固そう。全然、おいしくなさそう」

溜息をつく。
この島に来てから、美味しくないものしか食べてこなかったアサシンだが、
目の前の少年は見るからに今までよりも更にマズそうだ。
この島に善の人間を多く集めたあの豚は、全くもってセンスがない、死ねと考えている。
たまには生き汚くて、ぎらぎら脂の乗った魂を食べたいと思う。

「食べづらいくせに美味しくも満腹にもならない。
 なんだっけ。けーろく?
 それより先に行った女の子達の方がまだやわらかそうでマシ」


こんなのに時間を稼がれて他に逃げ切られてはたまらない。
即座に決断すると、アサシンは左腕の決闘盤を展開し、カードを一枚セットする。
すると、白い大きな爪を持った竜人が現れる。

「な、なんだ……?ポケモン……なのか……?
 く、ケロマツ!あわでまとめて攻撃だ!」
「ケロケロ!」

ケロマツは大きく息を吸い込み。、
たくさんの泡をシャボン玉のようにアサシンと竜人に向けて吹き出す。

半月竜ラディウスはアサシンを庇うように防ぎ。

「命令。あの少年をずっと攻撃」
そのアサシンは命令を残すと、ラディウスを踏み台に大きく跳躍してサトシ達の頭上を越える。

そして振り向きざま、二枚目のカードをセット。
今度は紫色の翼を持った翼竜が現れる。
「命令。ずっと防御。ここを通さないこと」

「なっ!?逃がすか!ピカチュウ、でんこうせっか!」
「ピカピ!!」

光を帯びたピカチュウが、雷撃のような素早さでアサシンに向かって飛びかかる。
―――が、防覇龍ヘリオスフィアが、やはり庇うように胴体でそれを受ける。

「くそっ!!待て!!」
「またない」

一瞥もせず、黒のアサシンは東に向かって駆けていく。
追おうとするサトシ達に、二体の竜が行く手を阻む―――

■■■


「サトシは大丈夫やろか……」
階段出口の小広場の辺りを警戒しているケルベロス。

(それにさくらも、小僧も心配や。
 見えない場所から襲撃かましてくる手練がいる。
 修羅場をいくつか潜り抜けたいうても、まだまだ子供や。
 守護獣たるワイが気張らんとな)

「―――なあユエ。そこから見とらんと、ちゃんと仕事しーや」

ガラスの窓に映る月を眺め。
―――そして、『塔の中で』不自然に霧が立ち込めはじめるのを感知する。

「なっ!?もう来おったんかい!
 サトシはやられてしもうたんか!?
 来たでみんな!!警戒…ガァァ!!!!」

背中に灼熱の感覚。
全く感知できずに、銀髪の少女にナイフを刺されている。
ケルベロスは翼を展開して敵を弾く。

「む、しぶとい猫」
「ハァハァ……猫ちゃうわ。封印の獣、ケルベロスや!」

ケルベロスは宙を飛ぶと、アサシンに向かって炎を吐きだす。
しかしアサシンは余裕をもって跳躍し、蹴撃を頭に食らわし

「く、霧のせいか、思ったように動けへん……!」

続けて月を描くような蹴りで、ヴィヴィオ達がいる方向へと蹴り飛ばされる。

■■■


「て、てきが来たの?」
『……』
植物園の奥で震える京子と、集中モードのために応答できないレイジングハート。
得意分野では無い為か、まだ応急処置は終わっていないようだ。

「―――に、逃げるんや!みんな!!」
ケルベロスの声が近くからして。

視界にボロボロのケルベロスと、無傷の少女が戦っている様子が目に入ってきた。

再びナイフを突き立てようと、両手それぞれに解体聖母を持ったアサシンが振りかぶり。
そこへ鏃の如く一直線に体当たりをして救うヤヤコマ。

「ヤヤコマの旦那!おおきに!」
「ヤコッ!」
「…………空飛ぶの、ずるい」

体当たりで吹き飛ばされるも受け身を取って着地し。
再度ケルベロスは炎を吐き、
更に炎を回避した先の地点を狙ってヤヤコマが空中から突っ込んでくる。
片手のナイフを腰のホルダーにしまい、かぎ爪を3本取り出す。

「ヤーココッ!!」
「その程度の速さなら―――」

ヤヤコマのはがねのつばさをサイドステップで避け、
かぎ爪を連結し、鋸のようになった爪を振り向きざまに鳥の軌道上に振るう。

―――ザクリ、と感触があり。

「ヤ……コ……」

かぎ爪の先端部が、ヤヤコマの小さな背中を引き裂き。
失速してヴィヴィオ達のいる場所にふらふらと墜落する。

「ヤヤコマの旦那!……この!!」

ケルベロスは爪を長く伸ばし、自身に炎を纏わせ、頭上からアサシンを狙う。
紅蓮の炎が辺りの花々を焦がしていく。

「喰らえ!!」

炎の塊となった獣の突進に対し。
アサシンは迷わず地べたに腹這いになり、
獣が頭上を通る瞬間に逆立ちの要領で腹に蹴りを喰らわせる。

「グホッ!」
「……遅い」
更に円を描くように縦に一回転する中で、遠心力で連結爪を使って腹を薙ぎ、
同時に跳躍して両脚で胴体に横撃を加え、外周の柱に激突させる。

「ガハッ!!
 ば、化け物かいな……手練すぎる……やろ」
柱の傍でぬいぐるみ形態に戻ってしまうケルベロス。


「く、くそ……。京子!お嬢ちゃんだけでも逃げるんや!はよう!!」
柱から動けず、声を張り上げる。

「で、でも……」
ガタガタと震えて動けない京子。
後ろを振り向くと、横たわって光に包まれているヴィヴィオと、浮かぶレイジングハート。

ツカツカツカ。

音を立てて、京子とヴィヴィオの方へと歩いて来る黒の暗殺者。

すると、背中から血を流す小鳥が、通さないとばかりに行く手を阻み、翼をめいいっぱい広げる。

「……ヤ、コ……」
「だ……旦那、無茶や!」
「あ…ヤ……ヤヤコマ……」


―――まるで親鳥が雛を守るかのようなその仕草に。

アサシンは、何か、腹立たしいものを感じた。

「……死んでいいよ」

右手の連結爪を三本に戻して、振り上げる。

「ヤ…コ……ッ!!」
そこへ、ヤヤコマは最後の力でかまいたちを発生させ。
アサシンのかぎ爪を一本だけ吹き飛ばして。

―――残りの二本で、その小さな身体を、貫いた。

「まず、ひとつ」


動かなくなったヤヤコマから爪を引き抜き、先端についた少しの血を振り払う。
と、突然アサシンの決闘盤のカード二枚が弾かれる。

塔に入る前に森の暗黒霧都(ザ・ミスト)は解除し、
塔全体を覆うように展開し直しているので状況は把握できないが、
二体の竜はあの少年達に敗北したのだろう。

「うん。これ、時間稼ぎくらいには役に立ちそう」
左腕の決闘盤を見直すアサシン。

「あ……ああ……」
「どうする?そっちの見捨てて逃げるなら、別に後からでもいいよ」
「に、逃げるんや……」

黒のアサシンは京子を見下ろし。
京子は守ろうとしてくれたヤヤコマを見て。
一番大切な、友達を思い出す。

『大丈夫、京子は私が守ってやる!』

「た、たた、助けるって、サトシ君と約束したから……」

―――結衣なら、きっと逃げない。
そう、思った。

守ろうとしたヤヤコマを真似るように、震えながら立ちあがる京子。

「だ……だって私は、歳納京子だもん。
 ―――友達を見捨てるなんて、出来ない」

ここではないいつかの未来のように、大きく胸を反らして。
ヤヤコマのように。大きく腕を横に広げる。

「……そ。じゃあバイバイ」
アサシンは左手の解体聖母を持ち直し。

―――京子のランドセルから、光が放たれた。

■■■


『イリヤさん!あの塔のてっぺんを見てください!!』
「光!?なにあれ」
『分かりませんが、魔力を感じます!』

突然森の霧が消え、塔の近くまで来ていたイリヤ達は、
塔の頂上が光っているのを確認する。

「行こう!」
『推定ジャックがいるかもしれません、油断しないように』
「分かってる!」

イリヤは跳躍して、塔の外側から登っていく。

『ちょ、イリヤさん!垂直ですよここ!』
「行ける、この騎士王の力が教えてくれてる!」

■■■


ランドセルから放たれた光は、京子の後方の空中へと移動し、
塔の頂上全体を光で満たしていく。

『光』―THE LIGHT―のカード。

『太陽』の属性をもつ、最高位のさくらカード。
京子の心の光に呼応し、光を放ち始めたのだ。

「ラ、ライトなんか……?」
「まぶしい…………たいようの、ひかり?」


目の前の子供はなんなのだろう。
心に光を持って。
そう、さっき食べた少女もそうだった。
自分が死ぬ直前まで、親が悲しむとかどうとか、他人のことを言っていた。
さっき時間稼ぎに命を捨てに来た少年だってそうだ。
みんなみんな子供なのに、まるで心に光を持ったかのような行動をする。

「……わたしたちもちゃんと生まれたら、ひかりが好きになるのかな」

それは分からなかった。
聖杯を手に入れてみなければ、分からないことだと思った。

「でも今はじゃま。
 そのひかり、消えて……!」

解体聖母(マリア・ザ・リッパー)を京子に向けて発動する。
―――が、効果は十全には発揮されず、腹の外側を斬るのみで終わる。

「い、痛い!!」
「…………もういい!」
「京子!!」

技でもなんでもなく、ナイフをそのまま真っ直ぐに投げ。


―――吸い込まれるかのように、京子の胸へと突き刺さる。


そして。

『―――この状況は』
「……暖かい……光?」

もう一人の心に光を持った少女が、目を覚ます。


「ここは……?えっ……京子ちゃん!」
ヴィヴィオが立ち上がって目にしたのは、仰向けに倒れていく金髪の少女と、
何かを投げた姿勢のまま肩で息をする銀髪の少女。

「……ふたつ、め」

アサシンは京子に近づいてナイフを引き抜き、もう一度刺す。

「京子!くそ!!
 逃げるんや!ヴィヴィオ!レイジングハート!」

―――その時、ガラスが破られ、外から新たな少女が侵入してくる。

「やっぱり居た!
 けど……間に合わなかった!?」
「……!?あの時の白のセイバー!」

黒のアサシンが侵入者を確認して振り向き。
探していた相手だと分かると、即座に踵を返して対峙に走る。


『―――おおよその状況は把握しました。
 ここは逃走が最善の行動です』
「……レイジングハート、」
『ですが、MyMasterならば。
 きっとこう言うでしょう。

 ―――「やっちゃえ、レイジングハート」

 と』
「力を、貸して」

紅と翠の目を持つ小さな幼女はしっかりと立ち上がり、胸の宝石を両手で捧げる。

『臨時のMaster情報を更新―――契約者、高町ヴィヴィオ。
 ヴィヴィオ、私に従って、言葉を紡いでください』
「……分かった。

 『―――風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に。
 不屈の心は……この胸に!』

 レイジングハート、セッーーート、アーーップ!!」

金色の少女が、魔力で編まれた白き衣に包まれていく。

■■■


「また会えた、白い子!」

かぎ爪をもう一本取り出し、右手にかぎ爪3本、左手に解体聖母の四刀流。
走りざま、流れるように斬撃を放ってくる。

「私は!できれば!あんまり会いたく!なかったんだけどっ!」

黄金の剣一本でその連続斬撃を受け切る。

―――宝具のぶつかり合いで、辺りの植物が風圧で揺れる。

続けて水面蹴りを放ち、ジャンプしてかわすイリヤに、
両手をついて伸びあがるような蹴りを腹部に叩き込む。

「ぐはっ!……このっ!」

黄金の剣を横薙ぎに振るうも、スウェーバックで紙一重にかわし、
逆にかぎ爪を連結させて脚を狙って斬り付けるも、黄金の剣を縦に下げて弾く。

「あなた!前より!速くなってないっ!」
「ふふ、着てきて良かった」

新たな武装の紙一重分の差で、じりじりと押されていくイリヤ。

「ちょっとルビー!なんか隠し技ないの!」
『いやー、大技なんか撃ってる間に斬られちゃいますし』
「あきらめたら?白い子」
「白い子じゃなくてイリヤ!あなたは?ジャックって言うんでしょ!」
「ふうん、真名調べてきたんだ。せーかい。
 でもわたしたち、名前なんて付けられてないもの」
「わたし……『たち』?」

力で体ごと弾いて距離を取るイリヤ。

「セイクリッド・クラスターー!!」
その離れたタイミングで、アサシンに魔力球の散弾が降り注ぐ。

「く、なに?」
避け切れず、防御の姿勢で受けるアサシン。


「イリヤさん……ですよね?これを!!」
「え、ちょ、誰。って、おっとっと」

大きな杖を持ち、白い魔装具を着た幼女からカードを投げられ、慌てて受け取るイリヤ。

「クラスカード!?え、」
『お久しぶりです、イリヤスフィール』
「その杖。なんかゴツくなってるけど、あなた」
『ええ、レイジングハートです。
 この子はなのはの娘のヴィヴィオ。―――詳しい話は後ほど』
「あ、なーんだ。娘。って、ええええええええええええええええ!?」
『ちょっとイリヤさん、集中してください。魔法少女同盟再結成でいいじゃないですか』
『イリヤスフィール、ルビー。少し時間を稼いでください』

新たな乱入者を見て、黒のアサシンは決闘盤にカードをセットする。
セットしたカードは、一番かっこいいカード、『CNo.107 超銀河眼の時空龍』。

「……あれ。出てこない?」

セットしたカードが弾かれて、元に戻ってしまう。

「宝具みたいに発動条件があるのかな?後でちゃんと見よう」

気を取り直して、セイバーに斬りかかるアサシン。
密着状態であれば、さっきの散弾の魔術は撃ちにくいはず。

かぎ爪の連結を解き、短い距離でセイバーと打ち合っていく。


『―――ヴィヴィオ、不幸中の幸いにして、この一帯は魔力だらけです』

アサシンの霧。
『光』のカード。
ヴィヴィオの魔力散弾。
宝具同士の斬り合いの余波。

この塔の頂上フロアには、魔力が充満している状態である。

「うん、分かってる」
『流石ですね。私が誘導します。
 ヴィヴィオはそれに続いてください』
「うん。
 …………だってなのはママが助けてくれたとき、
 至近距離で喰らったことあるもん。そこで覚えたよ……」

ボソっと、少し愚痴めいたことを口にし、
レイジングハートの指示に従って、魔力を収束し始める。


「くっ!そんな簡単に、稼げって!言われたって!」

黄金の剣の斬撃をまたしてもかわされ、
伸びたところをナイフで浅く腕を斬られる。

「くぅ……!」
「ふふ、少し、楽しいね」

みかわしの服により更に回避力が向上しているアサシン。
攻撃の手数はアサシンの方が多いため、浅くではあるがイリヤが少しずつ斬られていく。

■■■


ケルベロスは、じりじりと進んで、ようやく京子のいる場所へと辿りつく。

「おい京子、京子!しっかりするんや!」
「…………ケロ、ちゃん……良かった…………無事だったんだね」
「あったりまえや。タフさはワイのウリやさかいな」
「ふふ……やっぱり、そっちの姿の方が、可愛いね……ゲホッ」

血を吐き出す京子。

「ねえ……私……結衣みたいに、なれたかな……」
「ああ、ああ……もちろんや。立派やったで、京子」

京子は微笑んで。

―――目から、光が消えていった。


ケルベロスは、優しく京子の目を閉じさせ。


「―――我が僕『光』よ。

 太陽の力を司る封印の獣、ケルベロスが命じる。

 その輝きで闇を打ち払え!!!」


京子の傍を漂う『光』のカードが、
京子と同じ色の髪を漂わせた女性の姿となり、
一帯を更に太陽の力が覆っていく。

■■■


一匹のカエルは、階段と階段の空間を跳躍し、上を目指す。

『ケロマツ、先行して頂上に向かってくれ!!』

二匹の竜人を退けたサトシ達は、霧の無くなった森から塔に向かって駈けに駈けた。
塔の頂上が光っているのが見え、そこできっと戦っていると踏んだのだ。

塔に入り螺旋階段を昇るサトシとピカチュウだが、
跳躍力のあるケロマツは先行して合流させることにしたのだ。


「ケロッ!!」

頂上について目に入ったのは、焼け、薙ぎ払われた植物達と。


光の下で倒れている少女。

―――そして、血を流し倒れ伏す、小さな友の姿。


ケロマツの糸のような目が、眦を上げ開かれる。
敵は―――あの黒い、銀髪の少女。

「ケロ、ケロケロケロッ!!!!!」

右手の螺旋に螺旋を重ね、巨大な水弾を作り、黒い少女に向かって投げ放つ。

■■■


突然、塔の頂上全体への光が増し、二人の視界が奪われる。

「まぶしい……たいよう、いや……」
「な、なに?」
『イリヤさん!離れて!!』

光の中でも視界を保つ黄金の剣が叫び、呼応して白き乙女も後ろに飛ぶ。

そこに、巨大な水の螺旋状の弾が、黒のアサシンの右脇腹に炸裂する。

「がはっ……!!」
『イリヤさん!今です!!』
「―――限定展開(インクルード)!!」

黄金の剣にアサシンのカードを限定展開させ、
妄想幻像(ザバーニーヤ)により、ルビーをセイバーに擬態させる。
イリヤ自身は姿を消し、落ちていたかぎ爪―――ヤヤコマが吹き飛ばしたもの―――を掴み、走る。

『かくごー!』
「くっ……セイバー!」
かぎ爪を連結させ、向かってきたセイバーに横薙ぎに振るう。

『なーんて。ざーんねーんでしたー!』
「妄想幻像(ザバーニーヤ)!!」
黒のアサシンの背後から、右肩に向かってかぎ爪を斬り付ける。

「ガァ……!!な……わたしたちの、背後を……?」
「ヴィヴィオ!!!」
『―――Starlight Breaker』
「スターライト―――」


斬られたセイバーは擬態が解け、ステッキとなって地べたを滑るように移動し。
転身解除したイリヤが力の限り横へ跳んで叫び。
同時に、セイバーの背後の直線上にいた白き魔法少女が


「ブレイカァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!」


光の奔流を、黒き少女に向けて解き放つ。


―――巨大な光が、向かってくる。

アサシンである自分が、背後を取られるという動揺の中。

光が、黒きアサシンの腹部に殺到する。

「…………ゴフッ!!」

アサシンは血反吐をはき。
塔の西側のガラスが砕き壊され。

黒き少女は、そのまま森の湖へと吹き飛ばされ、落ちていく。

眩き光の奔流は、そのまま西の空を進んでいく。



―――光の奔流が収まった後。


一帯から黒い霧が消え。
白い靄が森を漂い始める。

直に、朝を迎える前兆である。

「ハァ……ハァ……。なんとか……なったわね……」
「うん……ありがとう、イリヤさん」
「こっちのセリフ。娘ってのも納得……」
イリヤと、変身を解いたヴィヴィオが、お互いに近づく。

「ヴィクトリカさんと、タツヤくんが待ってるから、行かない……と……」
「京子ちゃんが……」

緊張の糸が切れたのか、抱き合うようにして崩れるイリヤとヴィヴィオ。

『まあ……今行っても死ぬだけでしょうし。ちょうど良かったですね』
『ええ、来てくれて助かりました。感謝を、ルビー』
『やだなあよしてくださいよ。ま。お互い、無茶するマスターを持つと大変ですよねえ。
 また無茶をする前に、今のうちに回復させときましょう。手伝いますよ』

■■■


サトシとピカチュウが階段を上り終え、頂上のフロアにやってくる。

「はぁ、はぁ……皆、無事か!?」
「ピ……ピカピカ……」
「おお……サトシ、無事やったか」

ぐったりとしているケルベロス。
その近くには、京子とヤヤコマが、並んで眠るように横たわっている。
ケロマツが、ヤヤコマの隣で、涙を流している。

「ヤ、ヤヤコマ……京子……。嘘、だろ……」
「頑張ったで、京子も、ヤヤコマの旦那も。
 ……おかげで、ワイも、ヴィヴィオも、生き残れたんや……」
「俺が、足止め、できていれば」
「やめ」

ピシャリと言い放つ。

「なあ坊主。
 生き残ったワイらは、背負わなくちゃいかん。
 せやけどな、それは俺のせいとか、こうしてれば良かったとか。
 そんな後ろ向きのもんとちゃう。
 ほれ、二人の顔、しっかり見て、覚えとくんや」

サトシは近づいて、ヤヤコマと、京子の顔を見る。

「しっかり生きた証があるやろ?
 それを忘れんことが、残ったモンの責務や」
「……ああ」

サトシは、帽子を目深に被る。

「……いくぞピカチュウ。階段を警戒しよう。
 ケロマツ、みんなの傍で警戒していてくれ」
「ピカピ!」
「……ケロッ!」

涙を拭いて、しっかりと頷くケロマツ。

「……ありがとな、ケルベロス」
「かまへん。坊主も疲れてるのにすまんが、警戒よろしゅうな」
「ああ、任せてくれ!」

ピカチュウと一緒に、階段出口を警戒するサトシ。

傷だらけのケルベロスは、体を休める前に、呟く。


「―――なあクロウ。

 長く生きるって、やっぱしんどいことも、多いな……」


【歳納京子@ゆるゆり 死亡】
【ヤヤコマ@ポケットモンスター 死亡】


【F-3/図書館塔/一日目 早朝】

【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner PRISMA ILLYA プリズマ☆イリヤ】
[状態]:疲労(大)、体の数か所に浅い切り傷、内臓にダメージ(小(回復中))、魔力消費(中)、気絶中
[装備]:マジカルルビー@Fate/kaleid liner PRISMA ILLYA プリズマ☆イリヤ
[道具]:基本支給品一式、クラスカード・セイバー(時間制限中)@Fate/kaleid liner PRISMA ILLYA プリズマ☆イリヤ
     クラスカード・アサシン(時間制限中)@Fate/kaleid liner PRISMA ILLYA プリズマ☆イリヤ
     呉キリカのかぎ爪×1@魔法少女まどか☆マギカシリーズ、ランダム支給品0~2(武器はない)
[思考・行動]
基本方針:殺し合いには絶対に乗らない。
1:気絶中。
2:ヴィクトリカさんとタツヤくんが待ってる。
3:あかりって娘のこと、伝えないと。
4:娘(ヴィヴィオ)ってなに!
5:あの娘(黒のアサシン)は止めないと……
6:タツヤを姉(鹿目まどか?)に会わせる。
7:美遊、クロを探す。
※ドライ開始直前からの参戦です
※黒のアサシンがジャック・ザ・リッパーであると確信しました。

【サトシ@ポケットモンスター】
[状態]:疲労(小)
[装備]:モンスターボール×3【ピカチュウ(召喚中・疲労(小))、ケロマツ(召喚中・疲労(中))、空】
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・行動]
基本方針:元の世界に帰る。
1:ヤヤコマ……京子……。
2:塔の階段を警戒、ヴィヴィオとイリヤの回復を待つ。
※参戦時期はXY6話、ハクダンジム再挑戦前です

【高町ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
[状態]:疲労(中)、内臓にダメージ(中(回復中))、魔力消費(中)、気絶中
[装備]:レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのはシリーズ
[道具]:基本支給品一式、さくらカード『闘』@カードキャプターさくら(アニメ)、さくらカード『撃』@カードキャプターさくら(アニメ)
[思考・行動]
基本方針:助けが来るまで、自分にできる事をする
1:気絶中。
2:京子ちゃん……。
3:イリヤさんとお友達になりたい。
4:ケロちゃんの友達を探す。
5:首輪を外す方法を探す。

※参戦時期は、StrikerS終了後です。
※ケルベロスの知り合いの名前を、きちんと教えてもらってはいません。
※ランダム支給品の説明書は、ランドセルの中です。
※レイジングハートにはイリヤ、美遊とプリズマイリヤZwei2巻での共闘の記憶があります

【ケルベロス@カードキャプターさくら(アニメ)】
[状態]:背中と腹部に裂傷、ダメージ(大)、魔力消費(大)、仮の姿
[装備]:無し
[道具]:さくらカード『光』(時間制限中)@カードキャプターさくら(アニメ)
[思考・行動]
基本方針:ポーキー・ミンチを懲らしめて、二度とこんな事をさせない
1:休む、食べる
2:京子とヤヤコマを弔う
3:ヴィヴィオを守る
4:あの坊主(サトシ)も助けてやらんといかんな
5:さくらと小僧を探す
6:首輪を外す方法を探す
※参戦時期は、最終回後です。
※ヴィヴィオから、OPの出来事を聞きました。
※今の魔力では、元の姿に戻れません。
※その他の制限は、後の書き手の方にお任せします。

※あかり、サトシ、ヴィヴィオ、京子は大まかな情報交換を行いました。
※F-3の図書館塔最上階に、歳納京子の基本支給品、ランダム支給品0~1が入ったランドセルが落ちています。

※一日目早朝、F-3からF-1の上空にかけて、一直線の巨大な魔力光が放たれました。
 同時刻に南西の空を見ている人がいる場合、気がつく可能性があります。

■■■


―――水から這い出て、森の木陰に寄りかかって座る、黒のアサシン。

「……湖に落ちてなかったら、わたしたち、死んでたかも」

もう二度と死にたくはない。
お母さんの元に帰れなくなってしまう。

「力貯めるために、また食べないと……」

あのイリヤって子と、金髪の子は、必ず自分の手で殺す。
その為には、魔力を回復させないといけない。

―――もうじき朝だ。
どうせ動きにくくなるし、ちょっと休もう。

起きたら、頑張って街に行ってみようか。
美味しいものも、あるかもしれないし。


【F-2/湖北端近くの森/一日目 早朝】

【黒のアサシン@Fate/Apocrypha】
[状態]:右肩裂傷、ダメージ(大)、疲労(大)、魔力消耗(大)、睡眠中
[装備]:解体聖母×4@Fate/Apocrypha、呉キリカのかぎ爪×5@魔法少女まどか☆マギカシリーズ
     みかわしの服(カスタム)@ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁、決闘盤(ミザエル)@遊戯王ZEXAL
[道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品0~2、三沢真帆のランドセルの中身(基本支給品一式、ランダム支給品1~3)
[思考・行動]
基本方針:皆殺しておかーさんのところに帰る
1:睡眠中。
2:何か(人間の魂)を食べて魔力を回復させる。
3:イリヤと金髪の子(ヴィヴィオ)は必ず自分の手で殺す。
4:起きたら、頑張って街に行ってみようかな。
5:光は、やっぱり嫌い。
6:たまには脂の乗った魂(悪人)も食べたい。豚(ポーキー)は死ね。

※解体聖母について
本ロワでは条件が揃っていても即死は不可能であり、最大効果で内臓ダメージ(大)を与えるものとします。
また、使用には大きく魔力を消耗し、消耗ゼロから使用しても回復無しで使用可能な回数は4回が限度であるとします。
※“CNo.107 超銀河眼の時空竜”の存在を確認、ミザエルのデッキのカードの効果を大まかに把握しました。しかし遊戯王のルールを知らないと思われるため使いこなせるかどうかは分かりません。
※半月竜ラディウス、防覇龍ヘリオスフィアは一枚ずつ使用済。デッキ内に何枚ずつ入っているかは後続にお任せします。


【さくらカード『光』@カードキャプターさくら(アニメ)】
歳納京子に支給。
ケルベロスの第一配下カードで、「太陽」の属性カード。「闇」と同じ最高位のカード。
あきらめない心が呼び寄せたカード。すべての闇を晴らすことができる。
金髪の巻き毛を背に流した女性の姿をとり、言葉を話すことができるカードのひとつ。

【呉キリカのかぎ爪@魔法少女まどか☆マギカシリーズ】
李小狼に支給。
『魔法少女おりこ☆マギカ』に登場する魔法少女、呉キリカの魔力でできたかぎ爪。
軽さと強靭さ、リーチの長さを兼ね備えた武器。軽いため何本か同時に持つことが可能。
魔力を流すことでかぎ爪同士を縦に連結させることができる。

【みかわしの服@ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁】
李小狼に支給。
緑色のローブ風の服。
回避率が向上し、相手の攻撃をかわしやすくなる防具。

≪047:さくらとドルベと仮面の男 時系列順に読む xxx:[[]]≫
≪047:さくらとドルベと仮面の男 投下順に読む 049:サイドチェンジ―逃げ場だって、あるかもよ―
≪046:黒い森 黒のアサシンの登場SSを読む
イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの登場SSを読む
歳納京子の登場SSを読む
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最終更新:2014年05月16日 01:08