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帰ってきた!? フラン(伊)とゴリラの大冒険!! 第12話『vs蓮禍&名も無きナイフ職人&四六&闇次』



フランとゴリラはとっても仲良し。
今日も一緒にお散歩します。

「今日は大グラウンドをお散歩しましょう」
「ウホウホ」

フランとゴリラが大グラウンドへ行くと、無隅部蓮禍が物陰からグラウンド中央を眺めていました。

「ごきげんよう!」
「ウホウホ」
「賑やかそ―ぜ!」
「ウホウホ」

だけど、おやおや? 無隅部の様子がおかしいです。
何やらハァハァと息を荒らげて遠くをじぃっと見つめています。

「どうしたのですか?」
「ウホウホ」
「しぃっ! い、いまついに漢同士の熱い友情がはは育まれようとはぐはぐハァハァ」
「これは危ない。極度の興奮状態ですね」
「ウホウホ」

無隅部の見つめる先には一四六と清風院闇次がいます。
二人はグラウンドの中央で向かい合って立ち尽くし、足元を砂埃が吹きすさんでいました。

「彼らがどうかしたのです?」
「い、いい今こそあの二人が私の能力で純粋な『友偽殴(ガチンコ)』を……!」
「なんと! 魔人同士の決闘ですか!」
「ウホウホ」

これから番長グループとのハルマゲドンが待っているというのに、
味方同士の喧嘩をおさめようとする良識のある人はいませんでした。

「……といっても無隅部ちゃんのお膳立てでは殴り合いしか見れないのですよね」
「な、な、なに言ってるの! 殴り合いだから素敵なんじゃない!」
「ウホウホ」
「けれど清風院君と比べて四六君は格闘苦手ですし、殴り合いというより一方的な闘いになりそうですよ」
「そ……それは!? そうなのかしら!? 友情を育む前に終わっちゃうのかしら!?」
「ウホウホ」

無隅部はフランとゴリラの言葉にはっと衝撃を受けました。
確かに二人の戦闘能力はステータス的な意味で差があります。
このままでは無隅部の望むような「やるじゃねぇか…」も「へへっ、お前もな…」も聞けません。

「どうしよう!?」
「どうしましょう?」
「ウホウホ?」

無隅部とフランとゴリラは額を寄せあってうんうんうなりました。
いったいどうすれば二人の決闘をよりドラマチックに演出できるのでしょう。
そこへ事態を見かねた大人がやってきてくれました。

「なら俺の作ったナイフを渡してやんな。量産品だってけっこう馬鹿にならねぇんだぜ?」

日本が誇る下町の町工場にいる名も無きナイフ職人でした。
大人が混ざっても喧嘩を止める良識は混じりませんでした。

「これなら良い勝負になりそうですね!」
「で、でもナイフなんかじゃ友情が育めないんじゃないかしら」
「いえいえ、最近どこかの漫画でちょうどナイフ使いの男達が喧嘩して友情を育む話を見ましたよ!」
「ほ、ほんとう!? それだわ!」
「俺のナイフが人様の役に立ってくれるってんなら感動モノだねェ」
「ウホウホ」
「それじゃあさっそく四六君にナイフを渡してきましょう。二本くらい」
「ウホ!」
「そこのお二人さーん! ちょっと決闘前にこちらを受け取ってくれませんかー?」

フランとゴリラがナイフを振り振りグラウンド中央へ歩み寄ると、
四六と清風院は眉根を寄せて見返してきました。

「決闘? いや、俺は四六が『自分の過去を知りたい』って話をしてきたからさ」
「僕は清風院君がアカシックレコードにアクセスできる魔人だって聞いて、話をしていただけだけど」
「なるほどそうでしたか」
「ウホウホ」

フランとゴリラはにっこりとうなづくと、無隅部とナイフ職人の方を振り返って言いました。

「賑やかそ―ぜ!」
「ウホウホ!」

そしてゴリラの身体から生えたキノコをむしり取り、みんなを集めてバーベキューの開始です。
全力で自分達の勘違いを歴史の闇に葬りました。
いえ、あるいは真実を知ってショックを受ける無隅部という一人の少女の心を思いやっての行動でしょうか。
ほら、幸いにも無隅部はキノコに当たってすっかりラリって、とてもとっても楽しそう。
ナイフ職人もキノコに飾り包丁を入れてご満悦の様子です。
こうして六人は盛大にバーベキューで盛り上がり、
グラウンドでそんなことするなとやってきた体育の先生に仲良く怒られましたとさ。

「今日もしっかり元気づけられましたね!」
「ウホウホ!」
「明日もお散歩しましょうね!」
「ウホウホ!」
「明日はどこに行こうかなぁ」

めでたしめでたし。