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■たたかえ蟹ちゃんシリーズ■第2話☆二家の平凡な日常■


巨大サイバネ腕の巨大な爪と比べると非常に小さく見えるドアノブを器用に回して扉を開く。普通民家サイズの戸口は真っ直ぐに歩いたら通れないので、まずは左クロー、続いて本体、最後に右クローの順に横歩きで入らなければならない。1

「ただいまー」巨大な両腕を持つサイバネ少女は玄関にばったりと倒れた。腹部にいくつも刺し傷。頭部にも出血の跡がある。重傷だ。「おかえり蟹ちゃん。今日もまた酷くやられちゃったね」出迎えたのはサイバネ少女の義姉。名を〇三七二三(おさななじみ)と言う。2

「雨弓の奴の留守を狙ったんだけど、運悪く聖槍院が居たせいで大怪我しちゃったよー」いやいや、その怪我はクラウディアさんにやられてましたよね? 都合の悪い情報は脳内から自在に抹消できる鋼のサンシタ・メンタリティの為せる業だ。3

彼女たちは、一族のサンシタ率が99%を超えると言われる恐るべき魔人一族「二(さんした)一族」の一員である。なお、一族の構成員は必ずしも血縁関係があるわけではなく、『蟹』と呼ばれるサイバネ少女もサンシタ素質を見込まれて最近一族入りしたばかりだ。4

「ごめん、さなみん。『ドクター』に連絡してくれる?」「はいはい。まったく蟹ちゃんは世話がやけるなぁ」「ふふ。そう言ってもキッチリ面倒見てくれるトコがさなみんの良いトコだよ」「えへへ」「主人公くんもソコに早く気付いてくれるといいのにね」「むっ……うぅー」5

『ドクター』も一族のサンシタ医師である。超一流にはいま一歩及ばす、性格も卑劣だが決して悪い腕ではない。彼のような優秀な医師なくして安定したサンシタ供給は望めない。果敢に負けまくるサイバネ少女『蟹』は、もうすっかり『ドクター』と顔馴染みだ。6

サイバネ置換は両腕のみ、頭部や胴体は生身のままだ。今回クローの損傷は軽微なため、普通の生体治療である。「ヒヒヒ、甲殻類は専門外だがな。しかし『蟹』は運がいい。内臓損傷はないから明日にはまた出撃できるぞ。ヒヒヒ」「やったー!」7

さっそくサイバネ少女は攻撃対象を選定する。「明日は雌狐のオフ……あの人に近付く恐れがあるな。その前に殺るッ! アイドル巫女をブチ殺し、私が人気独占だ!」そこに、義姉の呼び声。「蟹ちゃーん、晩御飯だよー。大好きな鯖の塩焼きだぞー」「やったー!」8

■第2話☆二家の平凡な日常■ おわり



第2話挿絵?「蟹ちゃん vs 焔狐」解説は神社千代狐さん!

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