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(編註)
帰ってきた!? フラン(伊)とゴリラの大冒険!! 第X話『vs乙女と恋の空騒ぎ』
第一章、第二章、第四章第三章を先に読んだ方が良いのではないかなーと思います。

『vs乙女と恋の空騒ぎ』オ・マ・ケ




~~次回予告~~


月明かりの下で二人は再び顔をあわせた。

女海賊リズは言う。
『私はサワムラの気持ちを考えていなかった』
それは傲岸不遜に生きてきた女の心からの謝罪。
そして心からの誠意であった。

対して女格闘家静穂は言う。
『私もいきなり怒っちゃってごめん』
それは妹のように思っていた相手からの思わぬ言葉に対する不安・不信・不明。
それら胸の内の靄が見せた幻影への怒りをぶつけてしまったことへの謝罪。
『それと……ごめん』
そして心からの回答であった。

互いの心が震えあい、リズの頬を一筋の大河が濡らす時。
二人を見守る御咲の瞳に映るものとは。

次回、『向きあう心と向きあう言葉』。
戦闘と破壊の庭に、乙女の慟哭が木霊する。



~~次回予告~~


大人に成るとは何なのか。

女海賊リズは言う。
『あのサワムラがそんな気遣いの言葉をくれるなんてな』
それはリズの真心を嬉しく思うと語る静穂に向けられた微笑。
『それがわかる私も大人になっちまったってことか』
それは昔を懐かしむ自分に向けられた苦笑。
『でも……またここに「ただいま」と言いに来ていいかな』
大人に成るとは他者との距離を保つこと。

対して女格闘家静穂は言う。
『変わったのかな。そんな気はしないんだけど』
それは己の変化を不思議に思う苦笑。
『いつでも帰ってきていいから』
そして在りし日と変わらぬ微笑。
大人に成るとは他者を受け止めること。

かつての少女達が大人の言葉を交わす時。
そこには若き少女達の姿があった。

次回、『変わる言葉と変わらぬ言葉』。
戦闘と破壊の庭に、乙女の慟哭が木霊する。



~~次回予告~~


静穂とリズの元へ思わぬ来訪者が現れた。

触手をはやした少女は指輪を片手にリズへと歩み寄る。
『これは大切なものなんじゃないかって』
それはリズが忘れていった静穂へ渡すはずの指輪であった。

『ありがとうお嬢ちゃん。……これは大切にしまっておくよ』
リズはその指輪を笑って受け取った。
渡すことのなくなったエンゲージ・リングを。

『そうだ。お嬢ちゃんにも渡すものがあったんだ』
リズはもう一つの指輪を取り出して言った。
『夢姦(ふぁんしー)。これを受け取ってくれないか。私の船に乗って欲しい』

予想だにしない会話が眼前で繰り広げられる時。
女格闘家の足から唸りを上げて放たれた真空波が女海賊の後頭部を直撃する。

次回、『エンゲージ』。
戦闘と破壊の庭に、乙女の慟哭が木霊する。



~~次回予告~~


場は正に一触即発。

怒りの気炎を燻らせ背を向けた女格闘家静穂。
流血する頭以上に胸を痛め涙する女海賊リズ。
『なにが気に喰わなかったのか。どうか教えてくれないか』
静穂の耳にリズの言葉は届かなかった。

事態は混迷を極めようかという時。
首を捻っていた御咲がリズに問う。
『リズちゃん、その指輪ってどういうつもりで渡そうって思ったの?』

しばし首を捻った後、リズは手を打った。
『ああ。日本では海賊の風習って馴染み薄いのか』
そして全ての困惑を晴らす答えを言った。
『婚約のことをエンゲージって言うけど、海上で接敵するのもエンゲージって言うんだ。
 だから言葉遊びで海賊が女を仲間入りさせる時は白いドレスと指輪を用意するんだよ』

――――この言葉に御咲は力なく笑う。
『リズちゃん……知らないからみんな言葉通りに受け取っちゃうよ』

次回、最終回『海賊の言葉、少女の言葉。言葉の違いって難しい』
戦闘と破壊の庭に、乙女の慟哭が木霊する。

※ ※ ※

「は…………はぁっ!? 私がサワムラに!? ち、ちがっ、違うっ!!」
「リズちゃん真剣だし真っ赤だったし、私もてっきり」
「サ、サワムラは私の憧れなんだ! 今でも! あ、憧れの人を船に誘うってなりゃ!」
「えっと……あの……こ、この指輪は愛の告白とか、そういうものではないって……?」
「ち、ちがうっ! 同じ船で命を預けられる仲間だって証でっ!!」
「ほら、静穂ちゃん。勘違いだったんだし、そんなに背中を丸めてないで」
「サ、サワムラ! すまん! な? 機嫌をなおしてこっち向いてくれっ!」
「………………は、恥ずかしぃ……」

めでたし。愛でたし。