「さくらちゃんさ、これから何かしたいこととかあるん?」
衣梨奈に聞かれたさくらが答える。
「いえ、特には…。本当はちゃんと探さないといけないんですけど
どこからどう探せばいいかも分かんなくって。しかも二人もなんて」
「二人?」
「はい。二人、探さなきゃいけないんです」
とても難しいことだとは伝わるけれども、さくらはあまり困っている様子でもなかった。
亜佑美はますますさくらのことを不思議に思った。
いったいどういう状況で、誰を探しているのだろう。
「男か女かとかも分かんないの?」
里保が尋ねる。
「あ、それは女の子です」
「歳とか名前とかは?」
亜佑美も会話に参加する。
でもさくらからの返答は相変わらずのものだった。
「今何歳かはわからないです」
それでは確かに探しようが無い。
さくらの「先生」も随分無茶なことを言うものだと思った。
そもそも、その人は一体どんな理由でさくらにその二人を探せと言ったのだろうか。
謎は深まるばかり。それを尋ねてもいいのだろうか。
その時だった。
優樹が何気ない様子でさくらに近寄ると、
さくらが左手に握っていたスマホをいきなり奪い取った。
「あっ!?」
「探してるのってこの子達のこと?」
スマホのホーム画面を優樹がみんなに見せつける。
確かにそこには、二人の女の子の姿が写し出されていた。
そして流れる沈黙。
――さくらちゃんの「先生」って、もしかして……
――いや、さくらちゃん本人も道重さんやふくちゃんと同じ匂いが……
予想外すぎるその画像に、優樹を除く全員が明らかにドン引き状態に陥ったのだった。
http://livedoor.blogimg.jp/idolookami-kami/imgs/1/6/1627ca97.jpg
(おしまい)
※参考
小田さくらっきょのホーム画面が凄いヤバい
http://www.logsoku.com/r/2ch.net/morningcoffee/1404146664/
http://pbs.twimg.com/media/BrYtcBwCYAEhAUk.jpg