スプ水先生の奇跡【最終章】  ~黒幕達の想い~


「そろそろみんな本格的に煮詰まってきたようなの」

「そうですね。じゃあ私が最後のひと押しを……」

「大丈夫、その必要はないから。だって…………」

「だって?」

「もうとっくに、始まってる」

「…………。
もしかして道重さん、その『恋ならとっくに始まってる』のセリフを
ただ言いたかっただけってことはないですよね?」

「フフフ、別にそれだけが理由じゃないの」

「『それだけが』ってことは、それも理由の一つではあるってことじゃないですか」

「まあそれはともかくとして。
ここまで来たらもう背中を押すまでもないから、
最後のお膳立てだけきちんと整えてあげて、
後はクライマックスをじっくりと堪能させてもらうことにするの」

「そうですね。これまで色々手回ししてきた分、
存分に楽しませてもらいましょう」

「うん。この立ち位置はさゆみ達だけの特権だからね」

「はい」

「「ウフフフフフフフ…………」」


(おしまい)

 

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最終更新:2017年07月02日 22:01