M13地区にはたくさんの魔道士が住んでいる。その魔道士から放たれている魔力を一つのネットワークにして把握しているらしい。
さゆみ自身あまりにも昔に研究した魔法すぎてよく覚えていなかった。だが、何かと便利なので悪用…もとい利用している。
「今日のお昼はスパゲティを作らせよう。明太子クリームがいいわね。」
さゆみが呟く。
そのときであった。さゆみのネットワークに、しかもお気に入りの場所に巨大な悪意を持つ魔力が1、2…5つ。
直後にノートパソコンから緊急通信を告げるアラームが鳴る。
さゆみが通信に応じると緊迫した様子の少女が映っていた。
「道重さん…、大変です!」
さゆみは、徐に後ろへ手を払う。いくつものスクリーンがさゆみの部屋の中に現れると、その中の一つを覗きこむ。
「…道重さん?」
春菜としては、火急の報せを持ってきたつもり。なのにさゆみはスクリーンを見つめたまま。
それにしても…
(あのスクリーンの魔法は便利ですよね…)
「あれさえあれば、わざわざ猫の格好しなくても……ん?」
「ちょっとはるなん!心の呟きが出てきてるわよ。
大丈夫。彼が居るみたいだし!あの子たち、生田を襲撃したことすごく後悔するんじゃない?」
さゆみは笑みを浮かべ、春菜にそう告げた。
「それはいいんですが、道重さん?」
「なに?」
「その、今見ているスクリーンって……譜久村さんの家の浴…」
ぶちっ
通信は途絶えた。
どうなる!!はるなん!