(29)564 タイトルなし(過去作品リゾナント作1)



  なら、それならばいっそうの事、眠りの中で。
  終わりの無い”今日”の中で、明日を待とう。

  空虚と後悔と嫌悪と自虐と忘却に馳せながら――――


     「亀井絵里」は『永遠』を求める気は無かった



  死にたくも無い、だがそれ以上に、独りにもなりたくない。


     「田中れいな」は『自分』の存在を否定したくなかった



  あなたはいつもあたしを守ってくれていた。
  あたしは、あなたを守ってあげられる?


     「新垣里沙」は『仲間』を大事にしたかった



  そこは、光と闇の出会う場所。
  もっとも闇が深い時間、もっとも光が輝く時間。
  それが逢魔ヶ時。
  だから、混沌とし全てが輝く。
  故に美しく、儚く、完全な。


     「高橋愛」は『世界』を光と闇に分ける気は無かった



  相克し相反する二つの真実。
  『闇』と『光』の違い。
  自身が『破壊』という闇を持っていたとしても、さゆみは必要としてくれた。


     「道重さゆみ」は『破壊』を内に秘めても守りたかった




   ただ、彼女たちは、やがて訪れる平和が存在する未来の為に闘っただけである。

   傷付いても、つらいことがあっても、悲しみが心を覆っても。
   闇雲に闘ったわけではない。その先にある希望の為に、彼女達は闘った。


   それだけでいいじゃないか。
   そして九人の戦士達は、心に宿る闇を排除すべく再度立ち上がった。

   強くは無い。けれど、弱くも無い。
   天才では無い。けれど、愚鈍でも無い。

   彼女たちを動かすのは、希望のみ。
   倒れそうになっても、なお見える瞳の奥の輝き。
   両の手に握るは自分と仲間の命。
   心に宿すのは、世界への希望と人々の希望。

   込める魂が、己に叫ぶ。
   闘いの果てに見える希望を信じて。



最終更新:2014年01月17日 17:44