第十三章 為替レートの決定理論
(1)金利平価説
①カバー付金利平価(CIP Covered interest parity)
1、円資金をそのまま円金融市場で運用
¥(0)(1+r)=¥(1) -①
2、ドルをアメリカで運用し、先渡し取引で一年後のドルを確定させる。
ⅰ先ずドルに両替する。¥(0)÷Sドルだけ手に入る
ⅱ1年間ドルで運用すると¥(0)÷Sドル×(1+r*)
ⅲ先渡取引を利用して円に両替する
¥(0)÷Sドル×(1+r*)×F -②
3、①と②が異なるなら裁定取引が起こるから①=②となる
よってカバー付金利平価式は下記
F/S=(1+r)/(1+r*)
4、近似式Ⅰ
F/S-1=(1+r)/(1+r*)-1
(F-S)/S=(1+r-1-r*)/(1+r*)≒r-r*
(F-S)/S=r-r* またはF=(1+r-r*)S
上記の式から先渡しプレミアムは内外金利差に等しいと分かる。
②カバーなし金利平価(UIP Uncovered interest parity)
将来の為替レートをE(St+1)とする
市場参加者がリスクを問題とせず、期待収益だけに関心があると仮定すると、
(1+r)と¥(0)(1+r*)×E(St+1)÷Stは等しくなるはず。
よってUIP式は下記
E(St+1)/St=(1+r)/(1+r*)
弾力性アプローチ
CA$ =EX$ -IM$
=P$ x・X(P$ x,FY)-P$ m・M(P¥ m,,Y)
ここで、為替レートをS(円÷ドル)とすると
P$ x=P¥ x/S、P¥ m=P$ x・Sとなるので
CA$ =P¥ x/S・X(P¥ x/S,FY)-P$ m・M(P$ x・S,Y)
アブソープションアプローチ
Y=C+I+G+NX
C+I+G=国内需要A(アブソープション)とすると
Y=A+NXとなる。
緊縮財政や金融引き締めにより国内需要Aを減少させれば、Yを一定とすると
Y-A=NXより、輸出が増大する。
マネタリーアプローチ
マネーサプライを減少させて利子率rを上昇させ、投資を減らすことにより、アブソープションアプローチのように総需要を減少させて純輸出NXを増加させる。
アセットアプローチ(ポートフォリオアプローチ)
購買力平価(説)PPP
絶対的PPP
P=S・P*
相対的PPP
d=π-π*
最終更新:2014年01月23日 12:22