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■たたかえ蟹ちゃんシリーズ■第3話☆妃芽薗学園の罠!■


深い森に囲まれた中高一貫の全寮制魔人女学園、妃芽薗学園。男子禁制はもちろんのこと、たとえ女性であっても部外者の侵入は難しい。しかし、『蟹』の異名を持つサイバネ少女にとって、敷地内へに『潜り込む』のは容易なことだった。1

サイバネ爪で掘った地下ルートから侵入。魔人能力を封じる中二力フィールドも、純粋科学のサイバネには無影響だ。月も星も黒い雲で塗り潰された森の中、クローが放つサイバネ光を頼りに進む少女の足取りに迷いは感じられない。何度も侵入を繰り返していることが窺える。2

サイバネ少女の目的地は中等部学生寮にある、真木ハルコの部屋。ハルコとは人間界における仮の名に過ぎず、その正体は魔法王国の姫、ラクティ☆パルプである。『少年』を手に入れたい者にとって、倒さねばならない主要敵のひとりだ。3

「殺すッ! あの人の回りをうろつく女どもは全員殺すッ!」殺意の赤いサイバネ光を発しながら森の中を進む。寮のある場所まであと少し。だが、突然足元の地面の感覚がなくなった。深い闇に包まれた森林の下生えを踏み抜き、サイバネ少女の身体は深い穴の中へと転落してゆく……。4

「うーん、どうしよう」落とし穴を覗き込むと、底には動かなくなったサイバネ少女。「まさか死んじゃうとは……」本当に想定外だった。50年も前に掘った穴が、今頃になって犠牲者を出すなんて。「とりあえず埋めるモル」モグラが言った。「そうだね」スコップを持った少女が応えた。5

サクサクサクと手際良く穴を埋め立て、その辺に咲いてた花を供え、手を合わせて冥福を祈る。「ふふ、変なの。私だって死んでるのに」「真面目に祈るモル!」「はーい」そして、祈り終えるとスコップの少女、猫岸舞の姿はすうっと薄くなって消え、天に還った。6

天界に戻ると友人の南海螢が待っていた。「舞ちゃん、どこ行ってたの?」「ちょっと、その……トイレにね」舞はごまかしたが、螢はすぐに見破った。「もしかして『でこぼこフレンズ』の穴に誰か落ちた?」「う……実はまだ未処理の奴があって……」7

「しょうがないなぁ。こっちに来たらちゃんと謝らなきゃね」「うん」舞は真剣に反省している。「死んだのはどんな子カニ?」螢の相棒、巨大蟹のアクベンスが尋ねた。「蟹だったモル」「蟹!?」「アクベンスと仲良くなれるかもねー」8

螢と舞は、妃芽薗学園の設立よりも更に昔、この地で起きたハルマゲドンにおいて命を落とした最初の“流血少女”である。それ以来彼女たちは、血塗られた妃芽薗の地の歴史をじっと見つめてきた。そして、夥しい屍の山に、新たにサイバネ少女の死体が…… 9

「死んでなーいッ!」バゴォーン! 土を巻き上げて地中から飛び出すサイバネ少女! ちょっと気絶してただけだった! 悪運は強い!「いててて。ひどい目にあったよ……怪我が戦いに響かなきゃいいけど……」ちなみに、怪我とか関係なく、サイバネ少女が魔法少女パルプに勝つのは不可能である。10

「死ね! エセ魔術師! 今夜の演目はリアル人体切断マジックだァーッ!」元気よく鋏で襲いかかる蟹少女!「スターリット☆テンペスト!」ロッドから放たれる無数の魔法弾!「こんな魔法すべて弾き返、くっ防ぎ切れなウギャーッ!」被弾! 被弾! 被弾! サイバネ少女ダウン! また負けた! 11

■第3話☆妃芽薗学園の罠!■ おわり



補足:
第3話発表時点では蟹ちゃんの正体は伏せられていたため、蟹ちゃんと魔技姫ラクティ☆パルプが別人であるかのように読める書き方になっています。
最後に蟹ちゃんと戦っているのは天奈瑞生徒会長(流血少女3/ホーリーランド4)で、コピー能力『灰色の簒奪者』によてパルプの技をコピーしています。

参考リンク: