ほんとにあったら怖い話

 

多くの魔道士達が密かに住まうこのM13地区。
でも、この地区にいるのは魔道士だけではないんですよ。
普段は華やかに見える街並みの中にも、ほんの一本だけ道を間違えただけで、
そこには魔道士なんかよりも恐ろしい異形の存在が闇の中で息を潜め、
みんなのことを狙って虎視眈々を目を光らせているのですから……。

例えば夜も遅くなったからって、近道を使って早く帰ろうと
暗い路地に足を踏み入れてはいけません。
人通りもほとんどないような静寂の支配する暗がりに、
いるはずのない人影を目にしてしまうかもしれない。
勇気を振り絞って恐る恐る近づいてみると、そこには……。

人ではなく、なぜか一体のマネキンが立っているんです。
それもただのマネキンではなく、とても可愛らしい――見た目はそう、
まるで道重さんを幼くしたような――少女のマネキンが……。

ただ、いくら可愛いといっても、そんな路地の暗がりでマネキンが立ってるなんて、
どう考えてもまずありえない光景ですし、やっぱり気味が悪く感じられますよね。
下手に近づきたくもないし、そそくさとその場を立ち去ろうとするのが普通でしょう。

でも、マネキンの横を通り抜けようとした時に突然、一陣の風が吹き抜けてくるんです。
そしてその風に煽られて、マネキンがいきなり倒れ掛かってきたら……どうしますか?

そう。
やっぱり怖いから、マネキンを受け止めずに逃げちゃいますよね。
残念ながら、その選択が間違いなんです。
無視してその場を立ち去ろうとすると、見て見ぬふりをされて怒ったマネキンが
音もなく立ち上がり、背後にそっと回り込んで、そして……。

ポカポカポカポカッ!!!!!!!

「キャアアアアアアァァァァァ!!!!」



「うーん、やっぱりはるにゃんこの話は怖くてたまらないよぉ」

「いやいや、まーちゃんちょっと怖がりすぎでしょ。それに怖い話というより
なんかツッコミどころ満載の変な話だったし。第一、最後のポカポカって何なのさ?」

「何ってくどぅ、叩く擬音だよ。マネキンの叩き」

「叩きって何だよ。怪談ならもっと怖い脅かし方あるでしょ」

「そんなこと言ってもこれが今、M13地区で流行ってる怪談なんだから仕方ないじゃない」

「そのマネキン、もしちゃんと支えてあげたらどうなるんですか!!!?」

「えっ? なんでそんな気負いこんでるんですか譜久村さん。
支えてあげた時にどうなるかについては、怪談でも広まってないですけど」

「そんな可愛らしいマネキンを、受け止めもせず倒れたままにしておくなんて信じられませんわ!
聖が探し出して助けてあげないと!!」

「ふ、譜久村さん??」

「もしかしたら人工呼吸も必要かもしれないし、
どこか怪我でもしてないか、身体中をしっかり確認してあげないといけませんわね!!」

「そうだねふくちゃん。でも一人で探し出すのは大変だし危険もあるから、
さゆみも一緒にマネキンの捜索に付き合ってあげるの」

「ちょっ、道重さんまで何言ってるんすか!!??」

「はい、行きましょう今すぐ!!」

「……本当に行っちゃったよ。2人してなんかやらかしそうで、嫌な予感しかしないんだけど」

「まあもし何かあったら、変身したまーちゃんに頭から丸齧りしてもらいましょう」

「そんなことより、もっと怖い話を聞かせてよ~」

「そうだね。じゃあこんな話はどうかな。
もしまーちゃんが、街中で鞘師さんっぽい人物を見かけたとしても、不用意に声を掛けたら駄目だよ。
それはもしかしたら、関西弁を操る鞘師さんのドッペルゲンガーかもしれないから。
もしもそのドッペルゲンガーに目をつけられたら、
そいつは夜中にまーちゃん家の前に現れて、ドアをドンドンと叩きながらこう言うんだ。

『お~いここ開けてえな』
って。

『オマエは誰だ!』
って返すと、

『尾兄ちゃんやでオマエの尾兄ちゃんやで』
って。

もしその言葉を信じて、ドアを開けちゃうとね……」

「……うん(ゴクリ)」

「まーちゃんの……とっても大切なモノが奪われちゃうんだよ!!!!」

「イヤアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!」


(おしまい)

 

※参考レス

34 名前:名無し募集中。。。@転載は禁止[] 投稿日:2014/11/29(土) 09:52:45.96 0
変1に捧ぐ

「月刊エンタメ」 2015年1月号 モーニング娘。'14 12期 新メンバー
尾形春水・野中美希・牧野真莉愛・羽賀朱音 インタビュー(抜粋)

――羽賀さんのキャラはどんな感じですか?
牧野 不思議な子!
野中 それに甘えん坊!なのに、ツッコミは激しい!
牧野 何を考えているか、本当にわからないことがあるんですよ。
   だって、よくマネキンごっこをやっているんです。
――マネキンごっこ?
牧野 それのどこが面白いのかわからないんですけど、まず羽賀ちゃんが
   マネキンの真似をするんです。ところが風が吹いて、マネキンが倒れる。
   で、誰かが支えないと叩き出すらしいんです。
羽賀 違う、違う!風の抵抗で倒れたとき、人々がそれを見て見ぬふりを
   すると、マネキンが怒って“叩き”が始まるの。これがマネキンの叩き。
――想像力が豊かで、不思議なおとぎ話を読んでいる気分になりますね。
羽賀 私、他のみんながしゃべっているときにボーッとしちゃう癖が
   あるんです。それで気がついたら、マネキンになりきっているんですよ。
尾形 いつから、その癖は始まったの?
羽賀 1ヵ月と10日前。文化祭の練習のとき、最初にマネキンになったの。
――羽賀さんの秘密に迫ろうと思ったけど、ますます謎が深まる

 

スペシャルサンクス:兄弟スレ

 

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最終更新:2015年01月21日 22:40