~もしもまーちゃんが一休さん並にトンチがきく娘だったら~
「さゆみとの約束、覚えてる?
勝手に居なくならない。勝手に出て行かない。約束したよね?
だからダメだよ。約束破っちゃ」
「そうでしたね。約束を破ろうとしてごめんなさい」
「うん、わかってくれれば……」
「じゃあ改めて。みにしげさん、まさはこれからきょーかいに行ってきます。
出て行く前にちゃんと伝えたから、これでもう『勝手に』じゃないですよね」
「えっ!? そう言われちゃうとまあそうなんだけど。
せめて生田とりほりほが帰ってくるまでは……」
「ダメですよみにしげさん、今になって約束を増やすのはズルです」
「うっ……」
「行っちゃダメだよまーちゃん!
ハルはまーちゃんのことを絶対離さないって、
絶対側にいるって道重さんと約束したんだから!!」
「どぅーはまさと一緒に来てくれるんでしょ?」
「はぁ?」
「どぅーが一緒に来てくれれば、まさと離れることもないし側にもいられるから、
みにしげさんとの約束も破らないですむよね」
「うーん、そうすれば約束を破ってはいないのか……」
「くどぅーもそこで納得しちゃダメだって!
私は道重さんのおうちに来て2人の遊び相手になるように頼まれたんだよ。
だから出て行っちゃダメだよ!!」
「じゃあはるにゃんこも一緒に来ればいいでしょ」
「なんでそうなるの!?」
「みにしげさんのうちの中で遊んでと言われたわけじゃないんだよね?
だからきょーかいに行く途中で一緒に遊んでくれれば頼みはちゃんとオッケーだから」
「確かに……遊び相手になるという頼みを叶えることはできるけど」
「そういうわけでみにしげさん、まさ達行ってきますね」
「えっと、それじゃあ工藤もはるなんもまーちゃんのことよろしく頼むの」
「「は、はぁ……」」
「大丈夫ですよみにしげさん! 今は辛くても将来ハッピーですから!」,
こうしてまーちゃんは、どぅーとはるなんを連れて無事に道重家を出発できたのでした。
めでたしめでたし。
(おしまい)